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黄疸には日光浴が効果的?日光浴と光線治療との違いとは?

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黄疸が出ている赤ちゃんには、日光浴をさせてあげると良いという話を聞いたことはありませんか?新生児黄疸や母乳性黄疸のように赤ちゃん特有の黄疸というものもありますが、赤ちゃんであっても黄疸が出るメカニズムは、実のところ大人が肝臓などに疾患を持った時と同じなのです。では、大人の黄疸に日光浴が用いられないのは何故なのでしょうか?今回は赤ちゃんの黄疸に効くとされている日光浴。本当に効果があるのかどうかを考えていきます。

 

そもそも黄疸って何?

黄疸というものは、血液中に黄色の色素を持つビリルビンというものが異常に増えた場合に、ビリルビンが皮膚や白目に沈着することでおこります。通常ビリルビンは肝臓で処理されて肝臓が出す消化液の胆汁に混じってやがて体外へ排出されていきます。なので、普通は血液中にビリルビンが溜まりすぎることはありません。
しかし、肝臓がビリルビンの処理をできなくなった時は、ビリルビンが血液中に溜まって黄疸となるのです。処理できなくなる理由は、肝臓の機能が弱い、病気で胆汁の流れが妨げられているなどがあります。
つまり、生まれたての赤ちゃんは肝臓の機能がまだしっかりとしていないためにビリルビンの処理がうまくできずに黄疸が起こり、大人の場合は急性肝炎などで肝臓の機能が弱るなどしてビリルビンの処理がうまくできずに黄疸ができるのです。理由は違いますが、黄疸が起こるのは肝臓の機能が弱い、または弱まっている為に起こるというのが赤ちゃんでも大人でも共通していると言えますね。

 

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日光浴で黄疸が消える訳

では、何故日光浴で黄疸が消えるのでしょうか?そもそも日光浴が黄疸に効くという説が生まれたのは、
太陽光線の当たる窓際に寝かされている新生児は黄疸の程度が軽いことが多い
という経験則によるものでした。この現象を研究していくうちに太陽光線がビリルビンを水に溶けやすくすることが分かりました。水に溶けやすくなることで尿などに混じり排出されることになるので血液中のビリルビンが減少し、黄疸が消えるということです。

 

黄疸がきつい時に受ける光線治療との違いは?

新生児の時に、黄疸がきつく出ている子には光線治療を行います。この治療は赤ちゃんを、青色もしくは緑色の蛍光灯がついた保育器に入れ、光線を当てる事でビリルビンを水に溶けやすくします。なので、日光浴と同じことをしていると言っても良いでしょう。

 

大人の黄疸にも効くのか?

結論から言うと、根本的な治療にはなりません。確かにビリルビンの分解はされるでしょうけれど、赤ちゃんの黄疸が成長と共に肝臓の機能がしっかりしてきて消えるものであるのに対して、大人の黄疸は病気によって肝臓の機能が低下しているために起こるものなので、日光に当たってビリルビンが分解されたとしても結局は肝臓がうまく機能していないのでビリルビンが増える原因が解決される訳ではないのです。病気を治すことが大人の黄疸を消すことになります。
この事から、日光浴や光線治療によるビリルビンの減少は一時的なものであると分かります。

 

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日光浴は有効なのか?

最近では、無理に日光浴をさせる必要もないのではという見方もあります。黄疸があまりに強く出ている場合は、ビリルビンが脳まで侵す「核黄疸」という脳性麻痺などを引き起こす恐ろしい可能性もあるのですが、その心配がある場合は自宅で日光浴させるよりも病院で医師と相談しながら処置をしていく方が安全で安心です。
また、赤ちゃんの黄疸には自然に消えるものだけではなく、病気が原因となっているものもあるので黄疸が消えない時や長引くときにはやはり医師と相談するのが最善と言えるでしょう。
さらに、肌の弱い赤ちゃんにわざわざ日光を当てるのは紫外線の影響から考えても素人判断で行うのにはリスクが伴います。

 

おわりに

窓際に寝かしている赤ちゃんの黄疸が低いという医師や看護師さん達の経験によって考え出された日光浴による黄疸の軽減方法ですが、我々が行うのには相応の知識がないと重大な病気を見逃してしまうことにつながりかねません。しかし、この経験則によって発見された日光のビリルビン分解の作用は後に、医師の立ち合いのもとで安全に行われる光線治療として確立されることになりました。
かといって、日光浴をさせてはいけないということではありません。散歩したり外気に当ててあげることは悪いことではありません。
程々にが大切なのです。

 

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